どうも、望月です。
今日は暑いし、いつもと違う格好でお届けします。
ん、余計に暑いって?
いや袖にゆとりがあって実は暑くないんだ。
知らないだろうから言っておくと直接日光が当たらない方が涼しいし、黒系の服は紫外線も吸収してくれるから結果的に肌にも負担が少ない。その証拠にイスラム国の人たちが身につけているスカーフ、通称ヒジャーブ。宗教的な理由から身につけていることがほとんどだけど、あの中は実は涼しいという合理的な理由で身につけ…………
今回は連載5回目「虎」についてです。
🔻寓話の全容はこちら🔻
🔻前回の記事はこちら🔻
『白骨は、自分と同じような旅人が、虎に食われた残骸だったのだ』
と、気がついた。
虎=自分の死
他人の死によって「いずれ自分も…」と否応なしに考えさせられるときってあるよね。
ただそれも一時のことで、すぐに考えなくなっちゃう。
日常に戻れば「俺はまだまだ先っしょ」と事実を見ないようにしているのが本音じゃない?
そんな俺達1人1人の背後に飢えた猛虎が足音を忍ばせて近づいている…
あるとき突然に
虎はあるとき突然、背後から襲いかかってきます。
久しぶりの家族旅行、これから彼女にプロポーズ…
こちらの都合は一切お構いなし。
ガンと10年闘い世を去った岸本英夫氏(東大・宗教学教授)は、死はまさに突然襲ってくる暴力だと闘病記に記しているんですよ。
ちょうど、きれいにそうじをした座敷に、土足のままで、ズカズカと乗り込んでくる無法者のようなものである。(中略)人間の力では、どう止めることも、動かすこともできない怪物である。
岸本英夫『死を見つめる心』(講談社)より
「今からいいとこだったのに!」とどれだけ叫んでも、人生は終わってしまうんです。
その瞬間がいつやってくるのか、誰も予測ができないのが怖いところだよね。
死より確実なものはなく、死期より不確実なものはない
パスカル
「明日は死なない」=「一生死なない」
死期がわからないってのが悩ましい…。
わからないんじゃ考えても仕方がないし、「明日は大丈夫っしょ」って思いながら生きるしかないですよね。
でもこれが面白くてさ。
「明日は死なない」と思う心はどんな心か。
次の日になったらまた「明日は死なない」と思う心なんですよ。
それが死ぬまで続くとしたら…
究極すべての人間が「いつまでも死なない」と思って生きているってことになるんです。
夏休みの宿題を「明日やる」って最終日まで先延ばしにしてる、アレですね。
動物園の虎と山中の虎
交通事故で亡くなる人は去年だと2635人※もいます。
(※事故から24時間以内に亡くなった方を指します。警察庁公式サイトより)
その中で1人でも「今日が自分の最期の日」と思って家を出た人があるかな。
いつもの朝を迎えて、いつもの人といつもの挨拶を交わして、人生最期の日を迎える。
「いつ死んでもいいと思っている」「死なんか怖くない」って人もいるけど、想像している死と実際の死とは大違い。
例えるなら動物園で見ている虎と、山中で突如出くわした虎ほどの違いがあると鈴木さんが言ってました。
俺らが想像する死の恐怖はあくまでも想像。
山中で突然出会った猛虎ではないんですね。
「生きたい」が生物の本性
もし本当に山中で虎に出くわしたら?
映画『人狼ゲーム』でも、間近に迫る死の恐怖で普段は大人しい生徒が狂気するシーンがあったりするんですよ。
(最新作は男が主役なのか…)
どんな人でも、いざ死に直面すると一変します。
コロナウイルスやウクライナ戦争が大きな問題として取り上げられるのは、その根底に「死」があるからでしょうね。
医学の進歩で平均寿命が延びたと言っても、死ななくなったわけじゃない。
それでも俺たちは「生きたい」気持ちでいっぱいだから、病気になれば医者に診てもらうし、コロナにならないように暑い日でもマスクをしますよね。
死を見つめることが幸せへの第1歩
散る桜 残る桜も 散る桜
良寛和尚
俺たちはどうやっても勝てない戦いに挑んでます。
だけど後悔しない人生にするために考え尽くしたいですよね。
ゴールが分かれば、そこから逆算して計画を立てられる。
仮設でいいから1人1人が自分の人生と向き合わないと。
それが人生をより良いものにする第一歩だって思うんです。
まぁ、まずは山下と田中で語り合った動画を見てみてください。
次回は「松の木」です。
猛暑が続くから熱中症には気をつけてください。
それじゃあ。