#3 東洋の寓話 俺たちは違くて一緒? 秋の夕暮れ=◯◯

どうも、望月です。
今回は連載3回目「秋の夕暮れ」についてです。

🔻1回目:寓話の全容はこちら🔻


🔻2回目:「旅人」の話はこちら🔻

旅人は、果てしない無人の広野を、一人で歩いていた。


 しかも、それは木枯らしの吹く、秋の夕暮れであった。

秋の夕暮れ=人生のさびしさ

って新しい芽を出す春とは対象的に、
すべてが茶色がかって四季の中でもどこか物寂しい季節だよね。

実際、日照時間が短くなるせいで
セロトニンって物質の分泌量が減って孤独を感じる人が増えるらしい。


それに加えて夕暮れ
空は茜色、カラスの鳴き声が遠くに聞こえてくる。

小学生のとき17時のチャイムがなると家に帰らないといけなかった。
まだ遊びたい気持ちを抑えて、夜の帳が落ちる前に帰宅する。
家からカレーの匂いがするとなぜか安心したなぁ。

まぁ簡単に言うと
「秋の夕暮れ」ってのは寂しい of 寂しいってこと

え?寂しさなんてゲームで紛らわせばいいって?
たしかに。
楽しいことを続けていれば寂しさは感じない。理論的にはそうだね。

でも俺達の心ってそんなに器用かな?
瞬間瞬間「ふっと」顔を出してくる。

夏祭りの打ち上げ花火が終わったとき、
文化祭の後片付けをしているとき、
野球観戦やライブの帰り道。

アイドルヲタの帰路に直撃


騒いでいるのが本体か、
寂しさを感じるのが本体か。
どっちも俺だ。

ただ言えることは、
人生には「寂しい」一面が存在しているってこと。

陽キャも陰キャも、みんな一人ぼっち

なんで寂しいかって?
それは「一人ぼっち」だから。

文字通り「一人ぼっち」なのではなくて
「心からわかり合える人がいない」から

皆フツウを装って生きてる。
でも心の中は?

30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』って作品には、相手の体に触れると本音がわかる能力を手にした主人公(男)が登場する。


「うわ朝からラッキー!安達(主人公)に触れられるなんて…」
「わたし、恋に興味がないなんて言ったら何て思われるだろ
「ほんとは俺も童貞だけど今更そんなこと言えねぇ

※TVドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京)より抜粋

本音を隠して『フツウの人』として生きる人達の心の葛藤、苦悩が描かれてる作品なんだ。
(※BLが苦手な人はごめん。)

100%わかり合うことはできない、だって人間だもの

誰でも、自分のことをわかってもらえると嬉しいよね。

前述の作品でも、
主人公の安達はイケメン同僚の黒沢の恋心がわかると初めは困惑した。

でも
「安達は頼まれた仕事はきっちりこなすし、先輩から押し付けられた仕事も文句一つ言わずにやる。お前のそういうところが俺は…」という心の声。

自分のことをこんなに見てくれる人がいたなんて。段々と黒沢のことが気になり始める安達。

これはエスパーだから出来る荒業だけど、
実際の人間関係にすれ違いは付き物
どんなに仲が良くても「なんでいつもそうなの?」「なんでそんなことするの?」「なんで気づかないの?」イライラした日々が続いたりする。

音楽や服装の趣味、恋愛観、人生観。
人それぞれ違うから、
相手のことを完全に理解するのは無理ゲーなんだよね。

「なんでも言える」の本当の意味

俺らは互いにエスパーじゃない。
喜び、感謝、不満、不安は言葉にしないと伝わらない。

でも思っていること100%、
細大漏らさず言ってしまえば、
きっと皆ひくよね。

友達にも、パートナーにも、家族にもいえない、
秘密の蔵のような心が俺たちの中にある

「この人になら何でも言える」っていうのも「言える範囲でなら言える」ってこと。

心からわかり合える人がいない
そんな人間の姿をブッダはこう言っているらしい。

独生独死独去独来
(独り生まれ、独り死す、独り来たりて 独り去る)
生まれたときと死ぬときは当然一人ぼっち。だが生まれてから死ぬまでも、ずっと心は一人ぼっちなのだ。

−ブッダ

一人ぼっち同士だからこそ

俺たち、見た目は似てるけど中身は別の生き物。
その生き物たちが同じ地球に住んでる。

「どうせ分かり合えないんだ」ってアキラメル?
でも一人ぼっちという点では同じなんだよな。

だったら互いに歩み寄る、支え合う方が幸せになれる気がする。


キレるタイミングが意味不っていわれるけど
意味不明で当たり前、
理解できなくて当たり前ってとこに立てば

もう少し世界は優しくなるのかな…(遠い目)

まとめ
・秋の夕暮れ=人生のさびしさ
・陽キャも陰キャも心は一人ぼっち
・100%わかり合うことはできない、だって人間だもの
・「なんでも言える」=「言える範囲でならなんでも言える」
・一人ぼっち同士だからこそ支え合おう


次回は「白骨」について話すよ。じゃあ、また。