田中「もう夏休み終わっちゃうよ!僕たちもっと夏をエンジョイしなくていいの?」
山下「いや、俺は課題やり終えて日本一周してきたから、結構満足してるけど…。」
望月「俺も新しい小説書けたし、割と満足してるかな…。」
田中「なんだよお前ら!」
さてさて今回は連載9回目「深海」についてです。
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前回までのあらすじ
断崖絶壁に追い込まれた旅人は
猛虎から逃れるため
目の前の松の木から垂れる1本の藤ヅルにすがりついた。
九死に一生を得たが、2匹のネズミがツルを噛み続ける。
そして下には……
藤ヅルに掴まった旅人の足元には、底知れない深海が広がっていた。
藤ヅルが切れたら最後、旅人は底の知れない深海へ落ちていかねばならない。
底の知れない深海という表現、妙に引っかかるよね。
これは「取り返しのつかない一大事」を例えているんだ。
寓話を説いた釈迦は「後生の一大事」と言っている。
「後生の一大事」とは一体なんなのかって?
「後生」とは「一大事」とは、順番にみていこう。
後生とは?
「後生」とは一息切れた死後のこと。
死後といっても人生100年時代。
20代の俺らには、まだまだ先のことのように思うよね。
でも釈迦は、吸った息が吐き出せなければ、吐いた息が吸えなければ、その時から後生と教えているんだ。
前回の話でも同じこと言ってたね。
スティーブ・ジョブズも言っているように、どんな人も100パーセントぶち当たらねばならない真実。
釈迦でさえも、逃れられない。
後生と関係のない人は1人もいないんだ。
一大事とは?
一大事で検索してみると…
放置できない重大な出来事。容易でない事態。
引用:goo辞書
放置できない重大な出来事…
何がそんなに重大なの?
「死んだら無になるだけじゃん。」
「転生して王様の息子にでも生まれれば、今よりいい生活できてラッキー!」
とか思ってない?
なぜ釈迦は「後生の一大事」と言ったのか。
重大な出来事とは?
一息切れた後、俺たちはどこに行くんだろう…。
自分の未来のことだから、やっぱ気になってくるよね。
その疑問に、釈迦はズバリ答えている。
死後はもっと苦しい世界へ飛び込まねばならないと教えているんだ。
いやそんな急に言われても…って感じだよね。
生きている俺たちには、死んだらどうなるか分からない。
分からないから、
「死ぬなんて何ともない」
「死んだら死んだときだ」
「考えても仕方がない」
と思ったりできる。
無知であるが故に、あまりに苦しいことがあると人は自殺を選んだりする。
死後はあるのかないのか、あるならどんな所なのか…
釈迦「死後はもっと苦しい世界へ飛び込まねばならない」
はぐらかされるよりはいいけど、明言しすぎてて、もはや気持ちよくなってきた…
どうして苦しい世界にいくのか?
四字熟語に「自業自得」という言葉があるよね。
自ら行った行為の報いは自分自身が受ける。とくに悪事を行った者がその報いを受けるのは当然であることをいう。
引用:コトバンク
生きている今も死後も自分が受ける結果はすべて自分の行いが作ったものだと、釈迦は教えているんだ。
だから死後、自分の行いが作った世界に飛び込むことになる。
その世界がなぜ苦しいのか。
それは次の三匹の毒竜で話をするね。
今回はちょっと怖い話になっちゃったから、この辺で小休止。
次回は「三匹の毒龍」です。
じゃあね!