どうも、望月です。
今回は連載4回目「白骨」についてです。
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やがて旅人は、うす暗い野道に
点々と散らばっている白い物に気がつき、立ち止まった。
なんとそれは、人間の白骨であったのだ。
白骨=他人の死
結論から言うと「白骨」は「他人の死」のこと。
白骨を発見して驚いたというのは、俺たちが他人の死を見聞きした時の衝撃を例えられているんだ。
最近さ、芸能人の自殺が増えてるよね。
三浦春馬さん、竹内結子さん、ダチョウ倶楽部の上島さん…。
いや〜衝撃だったよね。
人を笑いで幸せにするハズの芸人が自ら命を絶ってしまう。
キラキラしてて羨ましいって思うような人でも、それぞれの地獄があったのかなって考えちゃうよね。
遠くの大多数よりも身近な1人
一方でウクライナ戦争では多くの方が亡くなっている。
でも遠くの国で人が大勢亡くなった話よりも、芸能人とか自分がよく知っている人が亡くなった時の方が驚くよね。
一番身近なのは、やはり家族や友人。
家族の訃報なんて考えたくないね…。
白骨の散らばる野原を歩き続けている
学生のうちはまだいいけど、そのうち同窓会で
「あれ?田中って欠席?」
「…あいつ、ガンで亡くなったらしいぜ。」
1人また1人と減っていき…
そして誰もいなくなった。
ミステリーじゃなく、本当の話なんだよね。
居酒屋でも話してたけど、俺らは死なんて暗くなるから考えたくない。
それが普通だし、俺も同感だよ。
ただ普段は意識していないけど、世界的にはおよそ1秒に2人が亡くなっている。
1日に亡くなる人の数は、約16万人。
T大の学生2万7千人が、一夜にして6回滅ぶんだ。
こう聞くと凄く多いと思わない?
まさに白骨の散らばる野原を歩き続けてるんだよな俺らは。
自分だけは大丈夫の思い込み
他人の死を目にして驚く度合いは人によって違うよね。
死の影に驚く人を4通りの馬に例えた話がある。
(1) 鞭影を見て驚く馬
(2) 鞭、毛に触れて驚く馬
(3) 鞭、肉に当たって驚く馬
(4) 鞭、骨にこたえて驚く馬
それぞれの中身はこうなんだけど…
- 「鞭影を見て驚く馬」……散っていく花や火葬場の煙を眺めて、「やがて自分も死ぬのだ」と驚く人。
- 「鞭が毛に触れて驚く馬」……葬式の看板や霊柩車を見て、「やがて自分も死んでいかなければならないんだ」と驚く人。
- 「鞭が肉に当たって驚く馬」……近所の家の人や、親戚の葬式、交通事故などで目の前で人が死ぬのを見て驚く人。
- 「鞭が骨にこたえて驚く馬」……肉親を失って自分の死に驚く人。
自分ならどれだと思う?
(3)か(4)かなと思った人……
ブッブー!
正解はどれにも当てはまらないでしたー!(いつからクイズ始まった?)
なんでかって?
驚いたといっても、すぐに忘れてしまうからだ。
俺は死なないってカンカンに思い込んでる。
だから山下も呑気に葬式の話できんだよな。(ジロリ)
漏れなく例外なく
死とは、 他人事でない、連れのない、確実な、しかもいつやって来るか分 からない、追い越すことのできない可能性である。
ハイデッガー『存在と時間』
死の知らせを受けて、ただ悲しみに浸ればいいんじゃない。
人は死ぬって事実に目を向けなきゃならない。
世の成功者は命は有限だって意識してるから、全力で頑張れるんだよね。
箕輪厚介さんの『死ぬカス』。(マンガ版出てたのか…)
俺、ビジネス本は読まない派だけど山下に奨められて読んだんだよね。
衝突、もめ事上等でただ目的地だけを睨んで走り抜けろ
引用:箕輪厚介『死ぬこと以外かすり傷』(幻冬舎)
この強さ…。
一回でいいから言ってみたいよね。
残された者のすべきこと
オセロの表と裏みたいに生と死は切り離せないんだ。
だからこそ
- 目的地を鮮明にして
- 物事に優先順位をつけて
- 大事なことだけに時間を使う
これが躊躇なくできるっていうが事実と向き合った者の強さだよね。
『死ぬカス』貸してくれたことだけは、山下に感謝だな。
次回は「虎」について。それじゃあまた。