夏休みって、ついダラけちゃうよね。
俺は課題やり終えちゃったから暇すぎてゲームする日々を送ってるよ。
さてさて今回は連載8回目「白と黒のネズミ」についてです。
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前回までのあらすじ
旅人が荒野を進んでいくと腹を空かした猛虎にでくわした。
踵を返し来た道をいちもくさん。
必死に逃げるが道を間違え、気づけば断崖絶壁に追い込まれていた…
白と黒のネズミが、旅人の命綱である藤ヅルを
交互にかじりながらグルグルと回っている。
白と黒の2匹のネズミとは?
細い細い藤ヅルをかじる2匹のネズミ。
かじるなかじるな〜!!
まさに命綱である藤ヅル(=寿命)を代わる代わる細くしている2匹のネズミ。
白のネズミは昼を、黒のネズミは夜を譬えている。
白と黒の2匹のネズミが交互に藤ヅルをかじりながら回っている=私たちの短い寿命を昼と夜とが交互に縮めているということ。
この白と黒のネズミは、正月もお盆も祝日も休まず噛り続けてるんだ。
1日生きたということは、1日死に近づいたということ。
うぐ……紛れもない真実。
いつだって真実は俺たちにとって不都合だよね。(誰?)
どっちのネズミがいい?
最期を迎えるのであれば昼が良いか、夜が良いか。
「夜は寂しそうだから昼かな」
「寝ている間に楽に死にたい…」
実際はどちらかを選ぶことはできない…。
死に方すら選ばせてくれないなんてね。
いずれは白か黒のどちらかのネズミによって噛み切られ、人生は終わるんだ。
命の長さはどれぐらい?
いつかは白黒どちらかのネズミに藤ヅルをかみ切られる時が来る。
今や人生100年時代。
それを聞くと自分の年齢なら死はまだまだ先の話だよね。
しかしこの寓話を説いた釈迦は、人の命は一息吸って吐くまでの間しかないと教えている。
あるとき釈迦は修行者に問うた。
釈迦「命の長さはどれくらいか?」
修行者A「命の長さは五、六日間でございます」
修行者B「命の長さは五、六日なんてありません。まあ、食事をする間くらいのものでございます」
修行者C「いやいや、命の長さは一息つく間しかありません。吸った息が出なかったら、それでおしまいです」
釈迦は、最後の答えを大いに称賛したらしい。
命の短さを知ると人間らしい生活をする
そうだ、そなたの言うとおり、命の長さは吸った息が出るのを待たぬほどの長さでしかない。
命の短さがだんだんに身にしみて感じられるようになるほど、人間は人間らしい生活を営むようになるのだ
ブッダ(釈迦)
と教えている。
白か黒のネズミに藤ヅルを噛み切られると同時に堕ちていくのはどこか?
この寓話では、三匹の毒竜が待ち受ける深海。
「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないよう、命の短さをよく見つめて、1日1日の時間を大切に使っていきたいね。
山下もこの話聞いて、課題をやりきって、日本一周に出かけちゃったよ。
次回は「深海」です。
それじゃ!